ABC健診について

胃癌リスク健診としてABC健診の実施が増えてきています。個人的には現在のABC健診はPG法の成績から胃癌のリスクを正しく評価出来ないのではと心配しています。B群、C群だけでは無くD群からもA群へ混入することが有る印象を持ちます。一方で、胃カメラでは、木村・竹本分類による判定を行う事で、胃癌リスク健診を兼ねる事が出来ます。胃癌検診、胃癌リスク健診を兼ねる内視鏡検査を推奨します。胃カメラ検査に際してはピロリ菌の有無、胃癌の危険度を説明します。
RACに関連して
RACを認める胃体部粘膜は、そこにはピロリ菌陰性を示唆します.特に角上小弯に所見は大切だと思います。角部小弯のRACは判断が難しいです。幽門腺領域、胃底腺領域の境界が角部小弯ということになっていますが、観察中動きますし・・。除菌成功後の萎縮した粘膜にRAC様の粘膜が見られるようになる事も経験します。また、体部にRACを見ても萎縮した粘膜があり、急性炎症を示す発赤した粘膜等を認める場合にはピロリ陽性が示唆されると思います。micro的にRACを捕らえるだけでなく、macro的に萎縮の程度を木村・竹本分類に沿って診断することも肝心と思われます。

2014年09月01日